僕たち中学2年生は共通の夢があります。それは筏流しを再現することです。
小学4年生のとき、この地域における筏師でただ1人存命の方に、筏師という仕事について、筏流しという資材運搬の技術についてお話を伺いました。
このとき、僕も筏を組んで乗ってみたい、この地域に伝わる筏流しを自分の手でやってみたいという思いを抱きました。その後、小学校では間伐体験を、中学校では筏の試作を続けてきました。
僕たちはこの1年、安曇川本流で筏を流す準備をしてきました。
安曇川流域である針畑の木を調達し、皮をはいで乾燥させ、筏の連結を試行錯誤しました。また、筏流しの再現に適した場所を見つけました。
そして2020年秋、僕たちの作った筏を安曇川本流に流しました。僕たちは、この筏流しの再現の撮影を、写真家でおられる宮田清彦さんに依頼しました。また、後輩たちはシコブチ信仰に登場する「ガワタロウ」のキャラクター開発を行っています。現在、「筏流し」や「シコブチ信仰」といったこの地域の水文化を発信するポスターを制作しています。
僕たちは水文化を通して地域の魅力や課題を発信します。古来より、筏師は地域で育った木々を筏に組んで街まで運んでいました。僕たちは、かつて筏師が地域の資源を街に運んだように、この地域の水文化、魅力、課題をこの地域の外に運びたいと思っています。僕たちの最終目標は、街にこの地域の未来を繋げることです。僕たちが組んだ筏で琵琶湖を南下し、街へ旅に出ます。筏には作ったポスターや、他の学年が取り組んだKCLプロジェクトの商品、この地域の魅力を積んでいきます。この地域が未来につながる足がかりを作りたいです。計画はまだまだ道半ばですが、応援していただければとても励みになります。