私たちは、「ご当地焼き物開発」に取り組んでいます。
昨年度の3月14日に、1日かけて駐車場に設置した窯を用いて、素焼きを行いました。急激な温度上昇で、窯や焼き物が破損しないように、ゆっくりと温度を上げ、最高で約1000度まで温度を上げることができました。窯の上で調理するスペースを試すべく、市販の冷凍ピザを使い焼きました。ピザには上手く火が通り、活動中に食べるピザは美味しかったです。後日、素焼きした焼き物を取り出すと、少しひびの入っているものもありましたが、完全に割れてしまっているものはありませんでした。本当によかったです。

4月になると、本焼きに向けて活動を始めました。4月25日に、清水さんに来校していただき、釉薬について教わりました。釉薬は、焼く温度や材料によって色が変わる事が分かりました。清水さんが持って来てくださった植物の灰と水を混ぜて釉薬を作り、それを素焼きで焼いた陶器に塗りました。均等に塗るのが難しかったです。
次に、素焼きで出た、木材の灰で釉薬を作りました。
ふるいで大きいものと小さいものを分け、大きいものはトンカチで砕きました。
それを水とともにバケツに入れ、一ヶ月間水の交換を行いました。

5月20日に、3月の素焼きで葛川の粘土と清水さんが持ってきた粘土を異なる比率で混ぜて焼いた物を植物の灰で作った釉薬を塗って、1日をかけて焼きました。最初は、徐々に温度を上げることができましたが、最高で1120℃あたりまででした。僕たちは、1200℃まで温度を上げることを目標にしていましたが、たどり着けませんでした。今回の反省を活かし、秋に焼くときに1200℃まで上げられるように、窯の改良を進めたり、温度を上げるための薪のくべ方を学んだりします。
翌日、焼きあがった作品を取り出しました。釉薬は溶けておらず、ひびが入っている作品が多かったです。粘土の比率は、楽さんの土と町居の土と童仙坊2:4:3で混ぜると割れにくいことが分かりました。粘土の残りの量も考えて、秋には町居の土と童仙坊の土を2:1で混ぜたものを焼こうと思います。

6月には、中学校駐車場に仮置きした窯を中庭に移設する活動を行いました。6月上旬に、窯を解体し、その煉瓦を雨で濡らさないため中庭にある非常用階段の下に保管しておきました。その間に、「松井建設」に依頼して設置予定の中庭に窯の土台となるコンクリートのキソを制作していただきました。
7月3日に、清水さんに来校していただき、完成したキソの上に窯を作る作業を行いました。最初に砂をひき、地面を平らにしました。その後、レンガを一段ずつ組んでいき、モルタルで接着しました。えんとつに繋がる部分まで完成しました。夏休み中に、完成予定です。また、1200℃まで温度を上げるために、前回の窯よりえんとつの長さを1mほど伸ばします。

6月21~23日に、沖縄へ修学旅行に行きました。そして、沖縄の壺屋という地域へ行き、沖縄の焼き物の歴史などについて学びました。
沖縄ではもともと、3つの地域で焼き物を行っていたそうですが、沖縄には山や森が少なく、木が貴重なため、できるだけ少ない回数で焼くために1つの地域に集まる必要があり、1682年に壺屋という地域ができたそうです。この場所が選ばれた理由は、焼き物を焼くのに適した土があったこと、水に恵まれたこと、そして登り窯に適した坂が多くあったことなどです。
沖縄の焼物には、荒焼、上焼の2種類があり、主に使われたのは荒焼で、水を入れたり漬物を入れたりなど日常的に使っていたそうです。上焼は釉薬を塗り、荒焼よりも高い温度で焼きます。荒焼よりも高価だったことから富裕層が鑑賞目的で使っていたそうです。

また、シーサー作り体験もしました。シーサー作り体験では、もととなる胴体に、体のパーツを貼り付ける形で制作しました。上手く焼き上がっているといいです。
今回の修学旅行で学んだことの中で、薪を節約するために少ない回数で焼く工夫を私たちの活動にも活かせると思いました。また、シーサー作りの作り方についても秋に焼くガワタロウに活かしていきたいと思います。

今後の活動の展望として、文化祭では、出来上がった窯を地域の方々にお披露目します。また、秋にもう一度焼物を焼きます。その際、ガワタロウのモニュメントをベースとしたオリジナルガワタロウを1人1つ作ります。そのPR方法をこれから考えていきます。

焼き物活動と新たな挑戦