大津市立葛川小・中学校へ通う児童生徒は、児童生徒数の減少による廃校の危機から学校を守るため、知ってもらい[Know来てもらい[Come住んでもらう[Live活動、それが『KCLプロジェクト』です。
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KCLプロジェクトのはじまり

大津市立葛川小・中学校は、山間部にある小さな学校です。沢の音が聞こえる美しいところです。

しかし2018年春から向こう3年間、区域内の新入生が一人もいなくなります。
私たち(葛川小・中学校の児童生徒)は、廃校の危機から学校を守るため、地域の魅力を発信するプロジェクトを始めました。地域のことを知ってもらい〈Know〉、来てもらい〈Come〉、住んでもらう〈Live〉取組みとして、KCLプロジェクトと名付けました。

小学生は地域を知り、調べ、考える活動を通して、地域への想いを深めています。
中学生も、地域を知り、調べ、考えたことをもとに、企画、行動しています。
地域の魅力を多くの人に届ける一歩を踏み出そうとしています。

活動を始めたきっかけ

2013年から「地域のためにできること」と題した懇話会を地域一丸となって行ってきました。
地域のハザードマップやパンフレット、ご当地カルタ、ゆるキャラを考案するなど、過疎化が進む山間部の諸課題と向き合い、小・中学生なりに地域の中でできることを模索してきました。

私たちは、私たちのふるさとである葛川・久多が大好きです。
学校がなくなり、ふるさとから人がいなくなってしまうことを想像すると悲しくなります。
大好きなこの地域のよさを一人でも多くの人に知ってもらい、ふるさとを守りたいという想いから、この活動を始めました。

地域が支える

プロジェクトの立ち上げに際し、地域が一体となった組織を作る必要がありました。
私たちの学校は、大津市にありながら京都市左京区久多の児童生徒も通っています。
異なる自治体である葛川、久多が協同してプロジェクトを進めるために、「葛川・久多協同推進つなげる会」という団体を作りました。
私たちはこの団体を「つなげる会」と呼んでいます。私たちは異なる二つの自治体をつなげるだけでなく、山間部に関心を持つ多くの方をつなげるという願いを持っています。

KCLプロジェクトでこう変わった!

  • 地域の大人の方が、子供たちの声に耳を傾けて、応援しくれるようになりました。
  • 自分たちの地域について話し合う機会が増えました。
  • 地域の人と関わる機会が増えました。
  • どこか人ごとだった地域のことが、自分のふるさとのことだと思うようになりました。
  • 地域の一員である実感を持つようになりました。
  • 地域の人に喜んでもらえると、私も嬉しくなりました。
  • 普段の学校生活では得ることの出来ない喜びや達成感を味わうことができました。
  • この地域に生まれ育って、この学校に通うことができて、私は幸せなのだと気づくことができました。
  • 学校見学の問い合わせをいただきました。
  • 応援メッセージや、ラジオ出演の依頼がありました。
  • 新聞社やテレビ局から取材してもらえました。

これから広がる活動

私たちは、たくさんの人をつなげる一歩を踏み出しました。
ポスターやウェブサイトを起点として、さらに地域の魅力を発信していければと思います。
現在、地域の魅力を伝える商品開発に着手しています。

また、KCLプロジェクトの情報発信を続けていきたいと思います。
応援してくださる地域の方や、田舎暮らしに関心を持つ人たちに情報をつないでいきたいです。今はまだ知ってもらう〈Know〉段階のKCLプロジェクトをさらに押し進め、来てもらう〈Come〉、住んでもらう〈Live〉と飛躍させていきたいと考えています。