私たち5年生は1学期から、「間伐材を生かしたアロマグッズづくり」・「びわ湖につながる葛川・久多のおいしい水スポットづくり」の2つのことに取り組んでいます。6月に葛川アロマ隊のみなさんの活動を見学させていただいたことがきっかけで、ディフューザーなどのアロマグッズだけでなく、アロマオイルそのものにも興味をもちました。
10月の下旬に、森林組合の織田さんに教えていただきながら、学校林のスギの木を間伐しました。4年生のときにもしたことがありましたが、角度を考えながら木に切り込みを入れてみんなでひっぱり、木が倒れる瞬間はやっぱり達成感がありました。アロマオイルを抽出するには大量の枝葉が必要だと聞いていたので、倒したスギからゴリゴリと枝葉を手分けして切り取り、大きな袋を3つほどいっぱいにして斜面を降り、スクールバスにのせて学校まで持ち帰りました。

持って帰ってきたスギの枝葉を、水蒸気蒸留器に入れて家庭科室でアロマオイルを抽出しました。葛川アロマ隊のみなさんに今度は学校に来ていただき、アロマオイルをつくる手順を教えてもらいました。お湯が沸くのを待つ間、アロマオイルを使ったバームのつくり方を教えていただき、1人1つずつ自分のバームを作りました。お湯が沸いて1時間ほど蒸留器にくぎ付けになっていると、やっと1mLほどの精油がとれました。出てきた蒸留水と精油をスポイトで分け、とれたての精油はマスクシールに垂らして自分たちで分けました。マスクからほんのり柑橘のようないい香りがしました。ずっと蒸留していたので、校舎もスギの香りでいっぱいになっていました。
4年生までの学習を経て、間伐材を生かすには木材を使ってアロマグッズを作るしかないと思っていました。今回学校林に行って木の間伐から一連の流れを体験させてもらうことで、山の健康を守るためには木の間伐が必要で、そのときには木だけでなく大量の枝葉が出ることが実感として分かりました。自分たちが葛川でアロマオイルを作る理由が明確になって、少しずつではありますが葛川・久多の地域のことへの理解も深まったような気がしました。

「びわ湖につながる葛川・久多のおいしい水スポットづくり」のために、まず水の透視度を調べる方法をフローティングスクールの先生に教えてもらいました。水の中に文字を置いて少しずつ視点から遠ざけて、どれだけ遠くまで文字が見えるかを調べる方法でした。水平方向に測るものを「透視度」、垂直方向に測るのを「透明度」と呼ぶことを知りました。10月半ばに行った「びわ湖フローティングスクール」でも透視度調査をしました。葛川の坊村町でとった安曇川の水と和邇川やびわ湖の水、水道水で透視度を比べることができました。そこでは、葛川の水は水道水に引けをとらないほど透視度が高くきれいでした。
12月に理科の学習で安曇川の中流域や下流域、河口のフィールドワークをして水を採取しましたが、安曇川の水はどこで採っても透明でした。透視度という形で水のきれいさを数値にして比べる方法を学びましたが、これからは透視度だけじゃない方法で「水のきれいさ」「水のおいしさ」を調べたいと思います。今回実地調査をした下流の方だけでなく、湧き水などの支流や安曇川の源流にも興味があるので、3学期に調べ方を考えて6年生の活動を計画する予定です。

焼き物に適した土を探して
葛川・久多の魅力探し