私たちは地域の水の豊かさを象徴する水車を作り、過疎で苦しむ地域を明るく照らす「希望の光」を灯すことを目指しています。前期は、紅葉祭までに水車をお披露目できるように取り組みを進めました。
4月、安曇川流域上流の針畑に、水車に使う木材の伐採に行きました。
安曇川流域の寒暖差によって大きく育った杉にロープをかけ、小学生と中学生で協力し、木を切り倒しました。そして、地域資源である木を水車に加工する相談を、松井建設の梅本さんと行っています。夏には、水車の組み立てを行いに松井建設の工場へ行きます。紅葉祭で水車をお披露目できるように水車作りを進めたいです。

5月は、許可申請や近隣の方への同意など、いろいろな方と協議しました。
まず、県流域政策局、河川係の方に来校いただき、江賀谷川の水利用の許認可について相談しました。結果、私たちの計画で水力発電所を、恒久的に稼働させるには、大雨が降って上流から石などが流れてきた時に壊れないような、コンクリート壁の取水施設を作る必要があると指摘いただきました。残念ながら、私たちには、卒業する来年3月までに大掛かりな施設を作る時間も体力もありません。しかし、卒業までに水車を稼働させる道も教えていただきました。それは限定的な水の利用です。仮設の取水ポンプを設置し、水の利用期間を限定すれば、水利用の許可が得れるのです。このお話を通して、私たちは、本年度水車を稼働させる日を9/30(土)の紅葉祭と、3月の卒業式の2回にしようという意見で一致しました。向こう3年ほどは学期に一回ほど限定的に稼働させる計画です。将来的には常時稼働する発電所になることを夢見ています。

その後、近隣にお住まいの方へ水力発電所計画の説明を行いました。理解を得るとともに、応援の言葉もいただきました。続いて、河川のある中村町の区長さんに、中村町の土地を使わせていただくことへの同意をいただきました。また、すでに水を利用されている葛川漁業協同組合に水の利用の同意をもらいました。これら、同意や理解をいただいたことにより、私たちの水車作成計画はまた一歩前進しました。

怒涛の5月も月末を迎え、待ちに待った修学旅行です。修学旅行では、水力発電でお世話になっている福岡県の会社リバー・ヴィレッジと九州大学を訪問しました。リバー・ヴィレッジでは、会社起業のきっかけやこれまで作った発電所の話を聞きました。九州大学では、住みやすい川の環境づくりについて学び、川の模型や実験室を見せていただきました。そこで適度に草が生え、自然がある方が環境に良いことを学びました。

続いて、僕たちが佐賀県にある松隈水力発電を視察しに行ったことについてお話しします。私たちは松隈水力発電所事業を立ち上げられた多良正裕さんに水力発電所について、松隈という地域についてお話をしていただきました。松隈水力発電所は元々あった畑用の水路を修繕し、リバー・ヴィレッジと協力して製作された発電所でした。
リバー・ヴィレッジ社長の村川さんに、葛川と同じような中山間地域で小水力発電所の事業を立ち上げた方がいると聞いていましたが、実際に視察すると僕たちのプロジェクトも成功するという自信がつきました。
多良さんは松隈という地域を活性化させ移住者を増やすために様々な活動をし、成功されていました。その姿勢はとてもかっこよく僕も見習いたいと思いました。

6月には学校公開で来ていただいた方や葛川小中学校の生徒、児童、保護者や地域の方々で小水力発電の水路づくりイベントを企画しました。水路を水車設置予定の地点から200m上流にいった地点まで引きました。事前に地域の広報誌に記事を掲載して地域の方に呼びかけたこともあり、イベント当日には120人を超える人が集まりました。たくさんの方の力で、水路づくりを進められることができました。水車設置後は、発電の仕組みを整え、明かりを灯す準備をします。同時に、水車の隣に置くガワタロウのモニュメントを作り話題を集めたいと考えています。モニュメントは元海洋堂の小澤さんと一緒に作ることになりました。話題を広げるために、ガワタロウのグッズなどの開発も同時に考えています。

葛川 ここがお気に入りだよ!
ご当地焼き物開発